砂糖の分類
一般に”さとうきび”といわれ、天本科の宿根生植物で、熱帯および亜熱帯地域に栽培され、高さ約3メートル、茎径約3センチ、節間10〜15センチ、成熟すると茎汁中に糖分約18%内外を含む。汁液を搾取し、不純物を除去結晶させたものが甘藷糖で、原料甘蔗から得られる砂糖の割合は重量比で約10〜13%である。なお、甘藷糖は世界砂糖生産量の約5分の3を占める。シュガービートとも呼ばれアカザ科に属する2年生の植物で根部が大根のように肥大する。成熟すると根部の汁液が糖分約18%内外を含み、ソ連・ドイツ・フランスアメリカ北部などの主として寒冷地に又イタリア南部・アメリカ西南部などの暖地にも栽培される。これをさい断し、浸出し、不純物を除去結晶させたものがビート糖で原料甜菜から得られる砂糖の割合は重量比で約12〜15%である。甘蔗茎及び甜菜根に含まれている糖汁を搾取して結晶させた黄褐色の双目糖である。精製糖の原料糖として用いられていて、糖度基準は96度。我国は主にキューバ・ナタール・豪州・フィリピン・タイ・台湾などから輸入している。黒色の塊状含蜜糖で糖度は70〜86度程度。沖縄・奄美大島・鹿児島等が産地で、紙箱に入れて取引され、品質により等級づけされている。赤褐色の小塊が混じっている含蜜糖で糖度は約80程度。台湾産の好上斗(ほうしょんとう)、フィリピンその他東南アジアを主産地とするマスコバド、インド産のグルーなどこれに属する。甘蔗、甜菜の産地(耕地)で直接製造される分蜜された白糖のことである。単に製糖ともいう。原料糖を溶解し、脱色脱灰精製し再結晶させたもので、双目糖、グラニュ糖、車糖に大別される。8〜25メッシュ程度の結晶で色相によって白双糖、中双糖がある。双目糖及びグラニュ糖を総称していう。目立が細かく通常1〜2%の転化糖が含まれており、柔らかい感じの砂糖で色相により、上白糖、中白糖及び三温の三種に大別される。光沢ある優良車糖で色相は純白である。家庭用はもちろん、和洋菓子など最も広く愛用され、全製品中、約70%を占めている主力砂糖である。車糖の一種で品質は上白糖に次ぎ色相は淡黄色である。菓子・パン・甘納豆などに適し一般家庭でも用いられている。車糖の一種で品質は中白糖に次ぎ色相は淡褐色である。上白糖に比べ非糖分の含有量が多いので味が強く、家庭煮物、佃煮などに使用されている。目立が大きく、8〜20メッシュ程度で純白良好な光沢がある。糖度は99.8度以上である。ドロップ・ゼリー・高級洋かんを始め高級和洋菓子などに用いられる。白双糖と同程度の目立で、淡黄褐色に着色し、糖度は99.5度前後である。和菓子の飴用に最適で、その他特製煎餅などにも用いられる。目立は細かく、32〜42メッシュ程度で糖度は99.8前後である。コーヒー、紅茶用をはじめとして、チョコレート・ガム・ドロップ・乳製品・高級和菓子用など幅広く愛用されている。特殊な製法により作られた蔗糖の結晶の大きな砂糖で、氷を砕いたような外見をしたものと、クリスタルと呼ばれる単結晶のものがある。